自分を生きづらくしている12の「禁止令」
生きづらさを感じて苦しんでいる人はもしかしたら過去に受け取った「~するな」というメッセージの影響を受けているのかもしれません
なぜ「~するな」というメッセージが生きづらさに影響を与えているのかというと、過去に受け取ったメッセージをが今の自分には合っていないにもかかわらず、現在もそのメッセージを適用して生活しているからです
生きづらさをなくすには自分に合っていないかこのメッセージを手放していくことが必要になります
とはいってもそういったメッセージは今や自分では意識しないままに適用しているため、自分では認識しづらいです
そこで参考までにグールディング夫妻(Robert & Mary Goulding)が考案した再決断療法(redecision therapy)の中に出てくる12の「禁止令」を紹介します
「禁止令」はどれも生きづらさを生み出す否定的なメッセージなので、その中に今の自分を苦しめる言葉が見つかるかもしれません
■12の禁止令
「存在するな」
このメッセージは育児放棄や虐待など非言語メッセージや「死ね」などのメッセージを受けた際に自分は存在してはいけないんだと自分に言い聞かせてしまう禁止令の中でもかなり強いメッセージです
自分が生きていること自体に罪悪感を持ってしまうため、このメッセージを持ったまま大人になるとうつ病になったり、自殺願望を持って生活する可能性があります
「お前であるな」
「男の子であればよかったのに」「女の子であればよかったのに」という言葉や、「もう少しおとなしければ」「みんなみたいに友達と仲良くできれば」など、の言葉を受け取ると今の自分のままではいけないというメッセージを受け取ります
この禁止令を持っている人は、自分自身よりも否定されない自分を表に出すようになり、ありのままの自分を人に出せないので生きづらさを感じます
「子どもであるな」
お兄ちゃんだからしっかりして、弟の面倒見てて偉いなど大人っぽさを大事にされてきたために、子どもっぽくふるまうことを自ら禁止しています
兄弟の長子として兄弟の面倒を見なければならなかった人や親が頼りなくて自分が頑張らなきゃと思う人がこの禁止令を持っています
会社などで面倒見が良かったり、過剰にしっかりしなきゃと思う人はこのタイプであることが多く、自分自身を犠牲にしないと、他人に価値を与えられないという考えに至ってしまいます
「成長するな」
親が子離れできずに、過干渉になっている場合や上の立場の人に押さえつけられている人がこの禁止令を持っています
この禁止令を持っている人は「自分はダメ」だと認識が根本的にあるためどんなに成果を出しても、劣等感を抱いたり、依存的な態度をとることによって今いる環境に適応しようとします
自分が成長すると、攻撃してくる人が周りにいたのかもしれません
「成功するな」
子どもの成長に嫉妬する親や、逆に子供を完璧に育てたいばかりに結果が出たとしても「まだまだ」といって褒めてあげられないと受け取るメッセージです
この禁止令を受け取ると良い結果が出たとしても喜べなかったり、成功しそうになると不安になって、もう少しのところで失敗へ方向転換してしまうこともあります
詰めが甘くなったり、自分の成功を喜べないなと思ったときはこのメッセージを疑ってみてください
「何もするな」
心配性や過保護な親が、子どもの失敗を防ぐために先回りして子どもがやるべきことをすべて親がやってしまうと子どもが受け取る禁止令です
この禁止令を持ったまま大人になると、自分の行動に不安を覚えて動けなかったり、何をするにしても誰かの許可を受けなければ動けなくなってしまいます
自分では何もできないと思い込んでいる人はこのメッセージを疑ってみてください
「重要であるな」
自分の主張や欲求を無視されたり、怒られたりすることが原因で受け取る禁止令です
この禁止令を持ったまま大人になると、自己主張ができなかったり、人に従って喜ばれることをすることが重要だと思い込んだりします
「属するな」
家族や友達のグループから外されるなどすると受け取る禁止令です
この禁止令を持ったまま大人になると自分の望んだ場所に属することをためらって、進路を親や周りの意見で決めてしまうことになります
自分の意思ではなく、親や社会の意見を取り入れて所属場所を決めたので、自分に合っていなかったり、好きな場所でなかったりするので、生きづらいと思います
「近づくな」
人は信用できない、大人はみんな汚いというメッセージは人に近づいてはいけないという禁止令を受け取ることになります
この禁止令を持っていると人と親しくなることに臆病になったり、人を信用することができなくなったりします
人と親密になることが怖い人はこの禁止令のせいかもしれません
「健康であるな」
健康な時は無視されるが、けがや病気になると周りがやさしくしてくれるなど普段の自分より弱っている自分の方が愛されると感じた場合に受け取る禁止令です
この禁止令を持っていたりすると、異常な状態にないとむしろ不安になるので、心配される自分でいるために、わざと怪我をしてみんなに心配をかけてしまうこともあります
長時間労働して体調を崩しながらも仕事や勉強を続けようとする人もこの禁止令を持っているのかもしれません
「考えるな」
自分の考えを言っても、馬鹿にされたり、無視されたりした経験をしていると自分で考えを表明してはいけないと思うようになります
「考えるな」を持ったまま大人になると、イエスマンになったり、自分が無理だと思っていても断れない人間になってしまいます
また、本当なら考えているにもかかわらず、自分は何も考えていないと感じてしまうのもこの禁止令によるものかもしれません
「感じるな」
感情表現を禁止されたり、男はこういうものだと自分の感情を押し殺すことを強要されたりすると受け取る禁止令です
この禁止令を持ったまま大人になると、自分の感情が分からなくなったり、感情的になったとしてもそれを表現することをしないような人になってしまいます
■まとめ
「存在するな」「お前であるな」「子どもであるな」「成長するな」「成功するな」「何もするな」「重要であるな」「属するな」「近づくな」「健康であるな」「考えるな」「感じるな」