恩着せがましい人について
「これやっといてあげる」「君のためだよ」って言われたことはありませんか?
これって一見親切で言っているようにも聞こえるんですが、なんかすごい圧を感じるんですよね。
ギブアンドテイクのギブをしているよ。みたいな。
でも「やってあげてる」って言う人って、頼んでもいないことを、相手のためと言って渡してそれでお返しを貰おうとしている感じがします。
返報性の法則っていうものがあって、人は先にやってもらうとお返ししなきゃという心理になるらしいのですが、やってもらって嬉しくないことではお返ししようと思わないんですよね。
よくわからないお土産をもらう感じで、反応にも困るし。
あと、すごく押し付けがましいなと思っていて、絶対必要だからとか、将来役に立つからと何も言っていないのに、渡してくる。
なんで渡してくるかというと、恩返ししてほしいから。
今与えているくれると、後々自分のもとに返ってきて、それで自分が得をするから、渡しているんです。
親とか上司がよくやっていると思います。
やってあげることによって相手をコントロールしたいのではと思っています。
先に渡せるほうってだいたいポジションが上の人だと思うんですけど、そういう人たちって先に渡しておくことによって、弱い立場の人を自分の思い通りに動かしたいだけなんです。
上司だったら、君のキャリアのためと言って、仕事を押し付けてくる。
親なら、子供のための自分を犠牲にして頑張ってきた。
友人なら、お前のためを思って助言してるんだよ。
こういう感じでしょうか?
これってみんな自己満足でしかないですよね、相手は求めていないし、必要としていないのにやってくる。
それでいて、感謝の強要をして、何も返ってこないと、自分はやってあげたのに、あいつは恩知らずだと言って、相手をけなしにかかります。
相手は弱い立場だし、先にやってもらっているから、返さなきゃって思って言われた通りに動いてしまうんです。
しかもそういう人って自分がしてもらったことは忘れていて勘定に入っていないんですよ。
自信がなさからくる
やってあげるって言う人って自信がない人です。
自分に自信がないので、無条件で自分を認めることができず、
感謝されたい。と思ってやったあげると一番に手を挙げているんですね。
そうすることで承認欲求を満たしているんです。
なので、こういう人たちは今まで素直に愛された経験が少ないために、恩着せがましくなっていてしまうにかもしれません。
自分のポジションを確立したいのかも
与えている立場の人って、少なくともその分野に関しては自分の方が知っているという状態の人だと思います。
なので、人に何かを与えることのよって自分のポジションを確保しているんです。
これがプロフェッショナル同士であれば、お互いの得意分野で補いあっているということなので、生産的な関係だと思います。
ですが、もしこれが下の人間や見栄からくるマウンティングだったら迷惑な話ですよね。
でもほとんどのコミュニティ内で起こっているのは後者の方じゃないかなと思っています。
与える側だということを誇示している人は、相手が弱い立場だと分かると、攻撃のように恩を着せて、見返りを求めてくるので、注意しないといけません。
人に優しい俺ブランディングしたい
恩着せがましいことでなにが得かなと思ったら、第三者から見ると魅力的に移っている可能性があるんですよね。
面倒見がいいなとか、優しいなって周りから見られたいんじゃないかなと。
そうやって自分を見せるための引き立て役として、相手に恩を着せているかもしれません。
その相手のことは全然考えていません。
だから、的外れの恩を売ってくるのではないでしょうか?
信頼を得たい
そうやっていって自分が一番信頼されて、美味しいところをいただきたいだけ、
相手からは与えた人間として信頼され、第三者からも与えている人と信頼される人物だと言いたい。
そういう人と見られたいだけ。
実は自分が一番人からもらいたがっているんですよ。
自分が与えた以上欲しい
先に与えておいて、相手からはそれ以上貰えると思っている。もしくは相手からもらうものを過小評価しています。
なので、返ってきたものが自分の期待通りでないことがほとんどなので、不満を漏らします。
経費を削減したい
自分が少ないリスクで、大きな得を得たいので、お金以外の自分の強みを前面に押し出して、与えたといってきます。
聞いたことありませんか?やりがいありますよって。
これってやりがいのある仕事させてあげるから、給料は安くていいよねってことなんです。
給料が安くて、生活もギリギリだけど、やりがいというそれよりも大きなものを与えて、うまくコントロールしているんです。
こうやってコントロールしているので、商品を買うみたいにストレートにお金と労働力を取引できていなんです。
投資感覚
あとやられた本人からすれば、失礼な話なんですが、やってあげるよって言ってくる人はあなたに投資しているんです。
今は全然だけど、今与えておけば大きなリターンとなって返ってくる。
しかも、資産を失うことのない。ローリスクの投資だと思っているんです。
良い師弟関係を築けている場合は、弟子はもちろん、師匠もその時に何かを得ているので、弟子の方から感謝されても、師匠からは何も言わないと思います。(単純にそういう関係に憧れているのかもしれません)
ですが、恩着せがましくなる人は、今の相手よりも未来の自分を優先しています。
だから、あの時あれやったあげたんだから、今その恩に報いてよって言ってきたりするんです。
自分の有利に物事を進めたい
結局は人をコントロール下において、自分の思い通りに動かしたいというエゴなんですよね。
他人を完全にコントロールできませんが、ある程度コントロールできるテクニックはあります。
こういうのを意図的に使っている人って、人をコントロールすることがめちゃくちゃうまいです。
僕もやってしまっている。
僕は昔から自分は我慢して、人がやらないようなことをやっていいました。
そうすれば人から感謝されてお返しが必ずあると思っていたんですね。
だから僕はいつのまにか勝手に他人に与えてるつもりになっていたんですね。
当然それで恩何て感じてくれるはずはないので、お返しや感謝なんてされませんでした。
しかも、自分がやったことに対して何も返ってこないので、一人でイラついていました。
あなたのためとか、僕が代わりにやっておくとかは正直重たいですね。
自分に自信のある場合でも、ない場合でも先にやったら、返してもらって当たり前という心は誰しもあるし、もらったらその分返すことで関係は成り立っています。
自分のエゴであるということを頭に入れて生活しています。
対処法
その人との関係は終わらせる
離れられそうな関係なら徐々にフェードアウトしていくのもひとつの手だと思います。
そういう人の側にいると、知らず知らずのうちに、気力を削られていきます。
無視する
物理的にというわけではなく、話を聞き流して忘れてしまうとか、社交辞令程度にいなす技術も必要だと思います。
ギブアンドテイクで接する
与えられたらその分返すことを繰り返して、相手の損得の感覚を探ってみましょう。
恩着せがましい人は感謝されることが少なかった可能性もあるので、その都度感謝を伝えるのもいいです。